腰痛や肩こりに悩んでいる方は非常に多いですね。
肩こりは世界の中でも特に日本人に多い疾患だと言われています。
厚生労働省が発表した２２年度Ⅲ世帯員の健康状態の調査で、自覚症状のある症状別
のランキングでは
男性の１位は腰痛、２位は肩こり
女性の１位は肩こり、２位は腰痛
という結果が出ています。いかに腰痛、肩こりで悩んでいる人が多いということがわかりますね。
日本人特有の『相手に対してものすごく気を使う』という性格に原因があるようです。
要するに気をつかいすぎることで、いろいろ頭で考えたことが疲れとなり、その疲れが頭から
首、肩へと伝わり、だんだんコリへと進んでいくんだと思います。

　腰痛に関して言えばこれには日本人特有の腰の低さが関係しているかもしれませんね。
人と会ったら必ず挨拶のお辞儀をする。このことが腰に知らず知らずのうちに負担をかけて
しまっていると思われます。（それだけではないと思いますけどね。）
どんなことにおいても『つい、無理をしてしまう』ということが大きな要因となっているでしょうね。
人は、つい自分の体のことを後回しにして仕事に頑張ってしまいますよね。
腰の低さや疲れている体を放置していることがだんだんと猫背などの良くない姿勢をつくり
腰にとっても肩にとってもつらい毎日を送る事になっていくのではないでしょうか。
その疲れを残さずに毎日を元気に楽しく生きたいものですね。
疲れはイライラや食欲不振の原因となり、それが免疫力を低下させ、やがては体調不良へと体を
悪い方向へ導いていってしまいます。
『良いことも悪いことも始めは小さなことから…』です。　決して侮ってはいけません。

当院では鍼灸治療を中心とし、西洋医学の良いところも取り入れながら治療に当たっています。
鍼灸治療は東洋医学の考え方がもとにになっています。
東洋医学が西洋医学と違う所はどんなところにあるかと言いますと、全体の流れを見て行うのが
東洋医学の考え方になっております。
これだけだと何の事だかさっぱり分らないと思います。
今までに鍼灸治療を経験された方なら一度は不思議に思ったことがあるのではないでしょうか。
腰が痛いのに手や足に針をされたり、腕が痛いのに背中や足に針をされたりしたことはないでしょうか。
なぜ痛いところ以外の場所に針をするのだろう？
肝心の痛いところにはほとんど何もしてくれないのによくなっちゃった。
なんてことはありませんでしたか？
それが全体をみて行う治療であり、東洋医学の不思議なところだと思います。
この謎については今後、治療解説の中で分かりやすく説明できればと思っております。
東洋医学の凄いことをもっと多くの人に理解してほしいために…